2007年5月28日月曜日

食の「品質・安全」対策ニーズ

消費者の食の「品質・安全」保障ニーズは、実は今から7年前の2000年から始まっています。その始まりは、2007年の「ダスキン食品事故」と「雪印乳業食品中毒事故」でした。次に2002年の「食肉加工・牛肉偽装事件」でした。そして「食中毒」には至らないが、しかし「食品衛生」管理が杜撰な「不二家・食品事故」が、内部告発により突然発覚しました。こうした事件が、食の「品質・安全」保障ニーズに一気に拍車をかけることになりました。



公正中立な中小企業専用の第三者認証が必要


その証拠として、先日マリンメッセ福岡で開催された食品産業創造展での当協会主催セミナー等において、この『食の「品質・安全」保障ニーズ』に対し、昨年よりも、中小食品製造企業並びに食品関連中小企業の経営者等が、大きな関心を示していたことが大変印象的でした。

今まで業界横並びの様子見状態であった、食品製造業界並びに食品関連業界において、一変して「食品衛生予防」対策マネジメントの「HACCPマネジメント」第三者認証は避けて通れないないと言う時代認識が急速に拡大しています。ですので今後、進取の気性と危機管理意識そして、マーケット戦略意識の高い、食品製造及び食品関係の中小企業の経営者が堰を切って、当協会の「3S-HACCP」認証又は中小企業専用の国際ISO認証機関IQS-JAPAN(株)認証のISO9001及びISO22000を取得して、独走態勢で「生き残り」繁栄戦略を実行して行くことでしょう。



学習する消費者


上記の今までの一連の「食品事故」できっちり学習した消費者とマーケットは、日本特有のいい加減な「自主HACCP」等や業界馴れ合い談合体質の「業界HACCP」等をもはや信用・信頼していません。それで、今後の食品製造・食品関係の中小企業において有効な手段は以下の通りです。



  1. オンリーワンのマーケット戦略対策

  2. 食品事故予防対策

  3. 経営事故予防法務対策


これらを同時並行的に優位に実践して行くには、やはり当協会が4年前から力説し続けています、「3S―HACCP」を、オンリーワンの絶えざる「経営革新」戦略として、段階的に実践して行くことです。

そして、必要に応じて、「3S-HACCP」を当協会の提携先の国際ISO認証機関IQS-JAPAN(株)認証のISO22000へ変更することも可能です。加えて、現在認証取得しているISO9001をISO22000へ変更することも可能です。或いは、現在認証取得しているISO9001を改善して「3S-HACCP」認証と統合活用することも可能です。

何れにしても、経営資源に限りがある、食品製造・食品関係の中小企業の必要性に応じて、オンリーワンの絶えざる「経営革新」戦略として、段階的に又イージオダー的に組み合わせ自由にISO・HACCPを有効活用することが出来ます。正に当協会は、「良い経営」へと成長し続けたい進取の気性のある、前向き志向の元気な中小企業の味方であり、理想的なオンリーワンの応援団なのです。当然、指導・支援トータル費用も割安となっていますし、指導・支援は親切・丁寧をモットーとしています。



当協会及び普及員に対し、地域社会での社会的責任が増大している


因みに、今後大ブレークするHACCP等関連市場規模は約2兆円と予測されていますので、IT企業や建築・設備企業、そしてコンサルタント企業等にとって看過できない新規成長ビジネスとなって行きます。しかし食品製造業界と食品関係業界は建設業界等と同様で、中小企業が大半です。従来の「設備・建築」優先のHACCP等に偏重しないように今後共、当協会及び普及員が中心になって正しい本来のマネジメント・システム中心の良心的な、中小企業・消費者本位のHACCP等を、地元で支援・普及して行く社会的責任が大いにあります。



中小企業にも影響を及ぼす出来事


当協会を4年前に、アジアの玄関口である九州・福岡で立ち上げていて正解でしたし、本当に予測的中でした。折りしも5月21日、世界の「製造下請」国から、中国ブランドの工業製品と農産物そして食品の輸出大国を目指している中国は、現在国際的に問題となっている「品質・安全」トラブル被害を解消すべく、全世界へ向けて「中国は消費者の安全と健康に責任を負う国家」宣言を行い、今後重要な国家戦略として「安全確保は政府の重要職務」と位置付けました。アジア全体での意識向上が強まるということです。

さらにタイミング良く、5月22日に米国と中国は第2回「米中戦略経済対話」において、今後米国が中国の「食品安全」と「環境保護」について支援して行くことで、両国の利害が一致しました。ですので、いよいよアジアでも、製品・食品等の「品質・安全」保障“大競争合戦”時代が始まって行きます。このアジア大「品質・安全」競争時代での勝因は、今後国際基準のISO・HACCPを、絶えざる「経営革新」戦略として、いかに独自活用出来るかということです。

従って、今後中小企業といえども、暢気に日本の横並びの業界だけを意識した旧態依然とした“井に中のかわず”の一歩先んじない「惰性経営」に甘んじていると、“とんでもない”ことになります。あのダスキン食品事故結果と不二家食品結果以上の明暗格差が今後生じることになるからです。

因みに、不二家はあの「食品事故」発覚以後、直前2ヶ月間で、140億円の損失を被りました。そして、今回の3月決算では、売上は前期比で24.7%減となり、税引き後利益は80億円の大赤字となってしまいました。非常に大きな代償を払うことになりました。人事・他人事ではありません。日本においても年々、特に若い人のモラルが低下しているからです。



各地の取り組み


しかしながら、現在福岡において、「地産地消」と「安心・安全・健康」をコンセプトした「食のテーマパーク」業態マーケットが急速に拡大しています。何れにしても、国の経済と企業の経営の持続的繁栄は、すなわち継続的な「品質(自由・品格)・安全」保障に大いに依存しているようです。一時経済と経営が衰退していた英国では現在、自由と安全のバランスを良く保つことにより、かっての世界経済都市ロンドンが、米国・ニューヨークを尻目に復活しています。

そして、年々アジア経済依存傾向が濃厚となって来ている日本経済・経営は、このアジア経済成長にあやかって空前の景気を謳歌しています。現在、アジアの玄関口・福岡では、このアジアブームにあやかるべく、加えて従来の下請け依存体質経営から脱却すべく、アジア留学生を雇用することにより、アジア進出戦略を目論んでいるようです。

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